カナスピカ

最初に言っておく。この良さを伝えるには自分はかーなーり語彙が少ない。です。もっと言葉に出会わねば。
「あのオーフェンの」秋田禎信というのは完全に脇に置いといて名作。というか一見秋田節に読めない設定ですしね。「ピュアで凛とした青春小説」って!そんなご冗談を。秋田がそんなん書くはずないじゃん、ってのが発表当初の感想。とはいえエンジェル・ハウリングでは様々な愛を書き、シャンク!ではヒロインの主人公へのツンデレを書き、エスパーマンでは中学生男女の告白を書いたりもしてたので実は徐々に苦手分野の克服を目指していたのかもしれません。というか最早苦手じゃないですな純愛は。エロは駄目かもしれないけど誰もそんなもの望まんし。


しかしなにしろ良すぎて言葉が出てこない。微妙ーって部分がほとんどない。秋田禎信入門にもオススメ、そんなのなくても単純に一冊の小説としてオススメ、ついでに一見似たような設定な『イリヤの空、UFOの夏』読んだことある人にもオススメ。方向性全く違うような気もするけど。

以下ネタバレ?
終盤の加奈の回りを取り巻く人たちとの交流が最高でした。田川の爺さんの手紙、遼子とのガチぶつかり和解、そしてお母さん。 (続く。かも)